中国「期限切れ肉」問題に関する公開要望書に対する回答(日本マクドナルド)

食の安全・監視市民委員会
代表神山美智子様
特定非営利活動法人日本消費者連盟
共同代表 安達由紀様
大野和興様
田坂興亜様

日本マクドナルド株式会社
コーポレートリレーション本部
広報担当部長蟹谷賢次

この度は上海福喜食品有限公司社製チキンにつきまして、お客様には大変なご心配をおかけしており、誠に申しわけございません。
以下、頂戴いたしましたご質問にお答えさせていただきます。
何卒ご査収頂けますよう、よろしく御願い申し上げます。

1. 日本の消費者は、食の安全・安心を望んでいます。そのような消費者のために、各店舗の消費者が目につくような分かりやすい場所にて、原料原産国表示を大きく掲げるべきです。
[回答]
ご意見を頂戴し、誠にありがとうごぎいます。お客様は、食の安全・安心を望まれているとのご意見、全く同感でございます。これまで弊社では外食の原産地表示ガイドラインに従い、弊社ウェブサイトや携帯サイトに主要7品目の原産国をお知らせして参りました。この度、お客様のご要望にお応えすべく、さらに踏み込んだ詳細な原産地情報を公開することを決定し、この7月29日(火)より弊社ウェブサイトにてご確認し、ただけるようにさせていただきました。これまでは原料(例:牛肉、豚肉など)からその原産国をお調べいただくようになっておりましたが、レギュラー商品、キャンベーン商品、ブレックファスト商品など、パーガー商品別に主要原料原産国がお調べいただけようになりましたこと、主要原料(例:ビーフパティ、パンズなど)の最終加工国を明記させていただいたことが大きな特徴です。主要原料原産国情報は店頭に掲出したり、紙で情報開示をすることも一案ではございますが、更新が必要なケースが出てくる可能性を踏まえ、常に正確な最新情報を一元管理できるウエプサイトが有効ではなし、かと考えております。今後、お客様のお声を伺いながら、どのような開示方法がよし、か検討してまいります。

2. 今回問題になっている上海福喜食品有限公司製のチキンマックナゲット等を、貴社のどの店舗で、どれだけ販売したか、その返品・回収の結果の詳細なデータを、過去にさかのぼって速やかに公式HPや各店舗にて公表してください。
[回答]
弊社では7月20日(日)、中国圏内での報道を受け、その事実関係の石在認を待たずして、取りも直さず翌21日(月)には上海福喜食品で、製造されたチキンマックナゲットの販売中止・回収を決定し、実行いたしました。この時点で、同社製造のナゲットが関東固とその周辺県、合計約1340店舗で在庫として存在しておりました。またその後、25日をもちまして全ての中国製チキン商品の販売を中止いたしました。8月6日(水)、厚生労働省発表の「日中食品安全推進イニシアチブ、に基づく実務者レベル協議の概要について」によりますと、中国側から“(2)対日輸出食品は、AQSIQによる厳格な管理が行われており、8月5日現在までの上海出入境検験検疫局(AQSIQの下部組織)による調査によれば、これまでのところ対日輸出された食品に問題はない旨説明”とあり、一方、国内報道におきましでも、“中国側の説明によると、工場内に設置したビデオカメラの映像を検証したところ、不合格品を生産ラインに投入するなど、の問題はなかった”との記載がございました。現在、厚生労働省は中国側の説明で対日輸出された食品に関する調査を早期に終了し、具体的な根拠とともに結果を報告するように要請しており、弊社も一層の詳細情報の収集に努めておる次第でございます。

3. また、現在のところ、健康被害が石信忍されていないとのことですが、軽度の場合には本人が健康被害を自覚できない場合があり、ネットを使わない消費者もいるので、本件問題に関して各店舗にて不具合情報等の窓口を設けるべきです。
[回答]
今回、7月20日の中国国内の報道に関わらず、弊社は上海福喜食品より調達しておりましたチキン製品を含め、弊社が現在、調達している原材料はすべて食品衛生法成分規格、弊社製品規格に適合しており、これまで規格外、基準外のものがあった事実はございません。従いまして、現時点でご指摘の窓口を設ける予定はありませんが、もし弊社商品につきましてお問い合わせやご意見等がございましたら、フリーダイヤノレをご利用いただけますお客様サービス室がございますので、誠にお手数ではございますがご連絡頂けますよう何卒宜しくお願し、申しあげます。

4. 今後、チキンマックナゲットを購入した消費者に返金する可能性があるのなら、返金する場合には、レシートなど必要なものをあらかじめ公表するべきです。
[回答]
返金対応につきましてでございますが、その事実関係が明らかとなることがまず第ーと考え、現在、詳細情報の収集に努めております。確定した詳細情報の収集をもちまして、さまざまな検討をさせていただく所存でございます。

5. 一連の報道後、回収したチキンマックナゲットなど中国産製品について、貴社独自に期限切れ肉などが入っていたか等の追跡調査を実施し、調査結果を速やかに一般公表するべきです。
[回答]
現在、上海福喜食品有限公司社工場は中国当局による査察が行われており、直接の情報収集ができない状況にございます。8月6日(水)、厚生労働省発表の「日中食品安全推進イニシアチブに基づく実務者レベル協議の概要について」によりますと、“日本側から、今回の事案に係る対日輸出された食品に関する調査を早急に終了し、具体的な根拠と共に結果を報告するよう要請”とございますことから、この報告をもちまして、その対応を検討したく存じます。

6. 中国産のホットアップルパイを現在でも販売しているとのことですが、安全・安心をどのように確保されているのでしょうか、誰もがわかるような客観データを公表してください。
[回答]
ホットアップルパイの製造工場をはじめ、マクドナルドでは国際標準の衛生管理手法であるHACCPや、国際自句マネジメントシステム規格である1809001、IS022000、PAS220の要求事項に、マクドナルド独自の基準を加えて構成された、厳しい品質管理システム(SQMS)を構築しています。182に及ぶ要求項目を設定しており、これをサプライヤーが実践することにより、高いレベルでの品質管理・衛生管理を実現しています。さらに、各国マクドナルドの品質管理担当者、外部機関による専門家が、定期的に監査を行っています。SQMSは日本をはじめ全世界のサプライヤーが共通で遵守しています。また、マクドナノレドはサプライヤー・ワークプレイス・アカウンタピリティ(SWA)という独自の労働環境認証の仕組みを設けています。マクドナルドと外部機関による専門家が、サプライヤーの施設、就労環境、安全衛生、雇用に関し、現場の間取り調査、書類・記録による石信忍を行って、コンブライアンス遵守を図ります。これらのいくつも重ねられた品質管理システムにより安全で品質の高い商品をお召し上がりいただいております。

7. 中国の製造工場以外では、どのように安全・安心の取り組みをしているのか。例えば、製造ラインの動画公開など、消費者の信頼に応えられるような情報公開を考えるべきではないでしょうか。
[回答]
6番目のお問合せで安全、安心の取り組みをご報告させていただきましたが、この度、日本マクドナルドでは弊社ホームページで、レギュラー商品、キャンベーン商品、ブレックファスト商品(ドリンク類除く)につきまして、原材料の最終加工園、主要原料原産国の一覧を公開し、またQ&Aサイト「品質管理についてお話しします」を開設し、新聞広告でも広く弊社が進める安心・安全への取り組みをお知らせしております。製造ラインの動画につきましては、安全管理のために不特定多数に公開するべき情報ではないとの考えもございまして、頂戴したご意見をもとに、今後検討させていただく所存でございます。この安全・安心の取り組みにつきましては、一層強化し、お客様とのコミュニケーションを行なって参る所存です。

8. 本件問題に関して、消費者から貴社に対して、どのような不安、要望があったか、主なものは一般公開してください。
[回答]
先にも少し触れさせていただきましたが、弊社では本年8月7日(木)より、弊社ホームページ内にお客様から頂戴した質問にお答えするサイト「品質管理について、お話しします」を開設いたしました。現在はチキン分野のお間合わせとお答えをご紹介させて頂いておりますが、今後主力製品に使用しているビーフやポーク、マックフライポテトのジャガイモなど、対象を広げて参ります。すでに公開している産地公開のリストと合わせて、安心してお食事をお楽しみいただくために、求められる情報をお伝えして参る所存です。以上、ご回答申し上げました。