農産物における「朝とり」表示についての再質問状

20FSCW第9号
2020年11月6日
消費者庁長官 伊藤明子様
消費者委員会委員長 山本隆治様
食の安全・監視市民委員会
食の安全・市民ホットライン
代表 神山美智子
農産物における「朝とり」表示についての再質問状
 

食の安全・監視市民委員会と食の安全・市民ホットラインは10月1日、消費者庁長官及び消費者委員会委員長などの関係機関に対し、農産物の「朝どり」表示について公開質問状を提出しました。その回答が消費者庁から10月9日、消費者委員会からは11月4日に届きました。

これら2機関からの回答は消費者にとって、木で鼻をくくるような内容であり、到底納得できるものではありません。消費者庁の回答は、法執行上のルールに基づく対応上、回答できないとする「ゼロ回答」であり、消費者委員会の回答は、個別案件については答える立ち場にないとするもので、これも回答を拒否する内容です。この対応は質問状の中に「景品表示法の優良誤認」を疑う指摘をしていたことで、2機関とも私たちが法執行だけを求めていると思い込み、採られた対応と良心的に考えることもできます。しかし、消費者目線に立ってよく読んでいただきたいと思います。

私たちの質問は、現行食品表示基準に「朝どり」表示の基準がないと思われる現状で、朝どり表示の農産物が冷凍加工期間を経て約2カ月後に販売されている事実について表示管轄行政機関はどう考えるのか、その認識を質問したものです。消費者への適切な説明こそ必要であり、当該「朝どり」農産物が、輸入品であり、冷凍加工期間2カ月以上を経て店頭に並んだ農産物であるとき、そのことを表示管轄官庁はどう考えるのか、その説明と理由を求めたものです。このことは消費者にとって購入の際のとても重要な情報となるものです。

ところが、消費者庁も消費者委員会も、法執行上の手続きやルールに問題を移行させることで、却って回答を回避しています。法執行は時間を要するものであり、この姿勢はとても消費者の権利を尊重する姿勢からほど遠いものです。消費者への説明や行政機関の「透明性」の観点からも大きな問題を含んでいます。
以上の点から、再度以下の点について質問します。回答は11月24日までに文書にてご回答願います。なお、本質問状および、いただいたご回答については、食の安全・監視市民委員会および食の安全・市民ホットラインのホームページ等で公表する予定ですので、予めご了承ください。

「朝どり表示」は食品表示基準に規定がないという理解でよろしいでしょうか。もし、規定がないという現状であるなら、2カ月以上の加工期間を経て店頭に並んでいる「朝どり」農産物が存在することについてどう思われますか。

「朝どり表示」について、行政機関として今後どう対応されますか。

コロナ禍のもと、消費者庁は食品表示の弾力的運用を継続しています。その場合はインターネット表示の適正化を事業者に要請し、そこでの適正表示で適正化への対応を図るとしています。しかし、店頭でいちいちスマホで表示を確認する消費者はいません。消費者委員会はこの措置を黙認しています。消費者庁及び消費者委員会はコロナ禍での表示の適正化について、今後どのような対応をお考えですか。

改めてのお願いです。食品表示の問題は表示対策課だけが管轄する問題ではありません。「表示」のみならず「取引」「安全」に関わる問題です。消費者庁内の縦割り対応を廃したご回答をお願いします。

以上