申入書「放射能汚染リスクのある家畜の移動に反対します」

11FSCW第2号
2011年5月2日
農林水産大臣 鹿野道彦様
食の安全・監視市民委員会
代表 神山美智子
申入書「放射能汚染リスクのある家畜の移動に反対します」
 貴省では、このたび、放射能で汚染された原子力発電所20km圏内の警戒区域、その外側の計画的避難区域や緊急時避難準備区域に残された家畜(主として肉牛、乳牛)を、当該区域の外に移動させる際のルールを定めたと報道されていますが、私たちはこれに反対します。
すでに福島第1原発事故から40日以上も経過し、外部からのみならず、家畜が飲食したもの、呼吸で取り入れたものによる内部被曝が続いてしまいました。家畜の体を外から除染しても、内部を除染することはできません。

移動させるのであれば、事故直後に行うべきであったのに、すでに汚染が進んだ現在移動させることは、畜産製品、酪農製品などに放射能が濃縮されるおそれがあり、消費者の信頼を失うことは明らかです。補償を前提に、家畜をそのまま制限区域に残すしか方法はないと考えます。さもなくば、放射性物質に汚染された家畜からの生産品は厳格に出荷禁止とする、という絶対条件を付けるべきです。

以上