食品添加物ナイシンの使用拡大に反対する申入書
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厚生労働大臣 三井辨雄様 | |
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食品添加物ナイシンの使用拡大に反対する申入書 |
報道によれば、漬物業界は、食品添加物である抗菌性たんぱく質ナイシンAを浅漬けに利用することが認められるよう、全日本漬物協同組合連合会内にナイシン利用推進委員会を設置した、業界の総意として添加物の使用基準拡大を働きかけていくとされています。 食の安全・監視市民委員会は、2007年9月28日、食品安全委員会でのナイシンに関する健康影響評価について意見を述べ、ナイシンによる耐性菌出現の恐れをしてきしました。耐性菌に関する箇所は以下のとおりです。「耐性菌出現のおそれについて 上記1で述べたように、本評価において「現時点で得られている知見から判断して、添加物として適切に使用される場合にあっては、耐性菌出現による医療上の問題を生じる可能性は極めて少ないと考えられる。」「耐性菌出現により有効性等に影響を及ぼすことがないよう十分な配慮が必要と考えられる。」とされ、耐性菌出現のおそれは完全には否定されていない。また「海外における使用経験からも特段問題となる報告はなく」とされているが、海外での使用は「50ヵ国以上で保存料として、チーズ、乳製品、缶詰等に使用されている」に過ぎない。これに対しわが国で指定された場合の使用予定食品は、アイスクリーム類、乳飲料、ホイップクリーム、チーズから、生菓子、フラワーペースト類、洋菓子、ハム、ソーセージ類、たれ、つゆ、ドレッシング、豆腐、卵加工品、味噌、麹、魚介乾製品、魚肉練り製品、いくら、すじこ、たらこ、辛明太子、かずのこ調味加工品となっており、海外50ヵ国の比ではない。日本人が毎日のように摂取する豆腐、味噌、麹、魚介乾製品、魚肉練り製品、いくら、すじこ、たらこ、辛明太子、かずのこまで、幅広い多種多様な食品に使用した場合には、ナイシンと細菌類とが日常的に接触することになるので、耐性菌出現のおそれと頻度は飛躍的に増大する。」 ナイシン(A)は強い抗菌性を持つたんぱく質で、世界的にも乳製品への使用しか認められていないところ、わが国では、これを「穀類及びでん粉を主原料とする洋生菓子、ソース類、卵加工品、チーズ、ドレッシング、食肉製品、ホイップクリーム類、味噌及び洋菓子」 にまで使用を認めたものです。 このことは、日常的に抗生物質を摂取し続けると、耐性菌が生じるおそれがあるためです。 |
以上 |