目のピント調節の機能性表示食品に関する、 消費者からの被害申出と御社の対応についての公開質問書

17FSCW第30号
2017年7月5日
株式会社ファンケル
代表取締役社長執行役員CEO 島田和幸様
食の安全・監視市民委員会
代表 神山美智子

目のピント調節の機能性表示食品に関する、
消費者からの被害申出と御社の対応についての公開質問書
 本年4月10日付けの東京都の平成28年度上半期の「『危害』の消費生活相談の概要」に記載された「目のピント調節」の機能性表示食品による薬物性肝障害の事例に関して、当会による情報開示請求で消費者庁から公開された資料では、1月6日、消費者安全法で定める重大事故に該当するとして公表されていました。

また、被害者は薬物性肝障害を発症しただけでなく、その後、肝障害に起因して、血液中の白血球、赤血球、血小板のすべてが減少する「再生不良貧血」を発症し、再入院しました。再生不良性貧血は長期療養が必要で患者の負担が大きい難病に指定されています。

また消費生活センターからの聴き取りメモからは、被害者は「自分以外の被害者を出さないために原因追及について強く要望している」とのことです。
この件に関する当会の質問に対する4月28日付の御社の回答では、東京都の事例との関連は未確認としながら、御社の「えんきん」を摂取した消費者から健康被害の申出があり、「お客さまや医師など専門家にご協力いただいた上で、弊社製品との因果関係等を調査し、機能性表示食品ガイドライン等のルールに沿って対応しております」とあります。

つきましては、御社が消費者からの申出に対して実施されたという調査に関して再度、質問いたします。
機能性表示食品は、特定保健用食品と違い消費者庁に審査を経ることなく、事業者の判断で機能性を表示できる制度です。制度の妥当性を外部の第三者が判断するためには、事業者の積極的な情報開示が必要です。御社におかれましては企業の説明責任を積極的に果たしていただきますようお願いいたします。回答は7月18日までに文書でお願い申し上げます。

1)消費者からの被害事例の申出の内容を教えてください。

2)御社が医者など専門家の協力のもと実施された因果関係などの調査内容の詳細とその評価結果について教えてください。

3)調査結果を受けて、どのような対応を取りましたか。

以上

<問合せ先>
食の安全・監視市民委員会
〒169-0051東京都新宿区西早稲田1-9-19-207
日本消費者連盟気付