「えんきん」の安全性についてのご回答への再質問書(公開)

17FSCW第32号
2017年7月27日
株式会社ファンケル
代表取締役 社長執行役員 CEO 島田和幸様
食の安全・監視市民委員会
代表 神山美智子

「えんきん」の安全性についてのご回答への再質問書(公開)
  当会が本年7月5日付でお送りした「目のピント調節の機能性表示食品に関する消費者からの被害申出と御社の対応についての公開質問書」(17FSCW第30号)に対して、7月18日付でご回答書をいただきありがとうございました。
被害事例を自社製品に関するものであることをお認めになった上でご回答された点につきましては、御社のご判断に深く敬意を表します。しかしながら、自社調査の内容などをもとに「因果関係はない」「安全性には何ら問題はない」と判断されていますが、その根拠として示されている内容につきまして不十分ではないかと思われる点があります。そのため、再度、質問させていただきます。お忙しいところ恐縮ですが、8月3日までにご回答いただけますようお願い申し上げます。
1)「肝炎(ウィルス性肝炎を除く)の罹患率は人口10万人に対して80人」という厚労省の統計の出典は何ですか。2)久留米大学の神代龍吉教授の「因果関係ありと断定することはできない」「併用された薬物が健康被害をもたらした可能性を否定できない」とのコメントが紹介されていますが、「断定できない」「否定できない」ことは、「因果関係はない」ことの根拠にはならないと考えます。当方から神代教授へ問い合わせたところ、「いろんな要因すべてを検討できたわけではない」としながら「ファンケルから提示された調査資料では、『えんきん』開始に10日ほど遅れて数年ぶりに再開された医薬品があり、それがいったん中止され、その後同成分の他社製品に変更されたものがあり、その薬は肝炎発症前に服用されているので、これだとその医薬品の関与もあり得ることから、一般論として『因果関係 があると断定できない』と結論付けた」とのことでした。診断書を書いた担当医師がこの同時服用の医薬品の関与の可能性を無視したとは考えにくく、当該医師がどう判断したのかを聴き取りされているようであれば、それをお知らせください。

3)消費者庁へ情報提供を行われたとのことですが、どの部署へ情報提供されたのか、またその日時を教えてください。

4)同様に、厚労省のどの部署に情報提供されましたかとその日時を教えてください。

5)また横浜市保健所中福祉保健センターへ情報提供された日時も教えてください。

6)消費者庁食品表示企画課に対してこの件についてヒアリングをおこなったところ、機能性表示食品の届出ガイドラインの中には「変更届」という手続きがあり、「撤回届出書を提出するほどの知見ではないが、機能性関与成分及び当該成分を含有する食品について新たな健康被害情報が報告された場合は、その内容を届け出るとともに、当該食品の販売を続けることの適切性を科学的に説明する資料を添付する」とあります。食品表示企画課としては変更届を受け取った場合、その妥当性について、診断した医師やそれ以外の有識者へのセカンドオピニオンの聴取などを実施し確認するとのことでした。本件についても「変更届」を出されれば、消費者庁の確認を経て信頼性が向上すると思いますが、「変更届」を出される意図はございますか。

以上

<問合せ先>
食の安全・監視市民委員会
〒169-0051東京都新宿区西早稲田1-9-19-207
日本消費者連盟気付