いわゆる「健康食品」の広告についての申し入れ(産経新聞社 くらしの百科)

03FSCW第18号
2004年2月5日

産経新聞社
くらしの百科
発行人 冨田 靖彦様

食の安全・監視市民委員会
代表 神山 美智子

いわゆる「健康食品」の広告についての申し入れ

 私たち市民委員会は食品安全基本法成立を機に、食の安全に関する食品関連事業者及び
行政を監視する目的で設立した団体です。この度、「健康食品」に関する問題を取り上げることになりました。
消費者から貴誌の「健康食品」関連の広告に問題があるとの指摘を受けましたので調査したところ、毎号3,4の広告が掲載されています。これらの商品広告は、下記のとおり法律違反が濃厚です。多くの読者を対象に配布される貴誌が、このような商品広告を掲載されることは問題だと考え、即刻掲載を中止されるよう要望いたします。なお、貴誌のご見解につき、2月12日までにご回答くださいますようお願いいたします。

1.薬事法違反ではないか
2月号の例を見ると、見出しとして「血糖を安定。糖の悩みを解消」(糖健葉茶)、「簡単だから飽きっぽい私も痩せられた」(スリムナイトプラス)、体験談として「一箱飲んで鈍痛から開放されて大喜びです」(EXグルコサミン)、「ぼやけていた文字が暗いところでも気になりません」(ブルーベリー家族)、などの効能効果に関する文言が散見される。
疾病の治療や身体の構造・機能などに影響を与える目的で製造されたものは医薬品であり、医薬品であれば薬事法第1条で品質、有効性及び安全性の確保のため規制措置が必要とされている。それらの規制がないまま、有効性(医薬品としての効能・効果)をうたうことは薬事法違反となる。

2.健康増進法の表示ガイドラインに抵触するのではないか
健康増進法第32条2,3の規定では、虚偽、誇大広告等が規制されており、「食品として販売されるものについて、健康の保持増進の効果に関し、①著しく事実に相違する、②著しく人を誤認させるものは法律違反」としている。当該広告はこれらの規定に抵触すると思われる。

3.不当景品類及び不当表示防止法違反の疑いがある
公正取引委員会の上記法律では、商品の取引に関して、第4条で、ア)優良誤認、イ)有利誤認などの不当表示を禁止してる。当該広告はこれらの規定に該当するのではないかと思われる。

以上

(連絡先)

162-0042
東京都新宿区早稲田町75 日研ビル2階
日本消費者連盟内
電話 03-5155-4765
FAX 03-5155-4767