「集団食中毒事件」における営業自粛要請の指導徹底を求めます

15FSCW第20号
2015年12月18日
愛知県知多保健所
所長 長谷川勢子様
食の安全・市民ホットライン
食の安全・監視市民委員会
代表 神山美智子
「集団食中毒事件」における営業自粛要請の指導徹底を求めます

 食の安全・監視市民委員会は、食の安全問題を調査し、政府や自治体及び事業者等に様々な意見・要望等を行うことを目的として2003年に設立された市民団体です。また、2010年からは食の不具合情報の情報収集機関である「食の安全・市民ホットライン」を展開しております。

一部報道によると、2015年12月7日及び8日に、愛知県大府市の「タマセイキッズランチ」(株式会社玉清が運営する幼稚園専用弁当工場)が製造した弁当を食べた愛知県内の園児ら618人が食中毒症状を発症したが、2015年12月14日に、「タマセイキッズランチ」が営業禁止処分となる前、2015年12月12日の知多保健所による営業自粛要請には応じず、一部の園に弁当を出していたと報じられております。仮に、上記一部報道が事実であった場合、「食の安全」を守る活動を行っている当会としては、2015年11月に広島県広島市内で起きた「管轄する保健所の営業自粛要請に従わなかったことが原因で二次被害者が発生した集団食中毒事件」が再び起きるかもしれない状況に陥ってしまったことは断じて認められないので、強く抗議をします。同時に、関係各所におかれましては、二度と同じような事態が起こらないため、迅速に監視指導の徹底と再発防止策を公表することを要望します。

お忙しいところ恐縮ですが、下記の問題点に対するご回答、改善策につきまして、2016年1月20日までに書面にてご回答をお願いいたします。なお、本要請書及び貴課からのご回答につきましては、食の安全・監視市民委員会および食の安全・市民ホットラインのホームページで公表させていただきますので予めご了承ください。

1.「タマセイキッズランチ」が知多保健所の営業自粛要請を無視しての営業を継続したとの報道は事実でしょうか。また、仮に事実であった場合、貴所はどのような対応を講じたのでしょうか。
2.2015年12月15日現在、「タマセイキッズランチ」の公式ホームページには、集団食中毒事件の詳しい経緯や保健所からの営業自粛要請を無視した原因など記載されていないので、「消費者」や「事件被害者」に対する説明責任や情報公開は不十分といえますが、貴所はそれに対する監視指導などを行わないのでしょうか。
3.また、貴所は今回事案(保健所からの営業自粛要請の無視)の問題点や再発防止策が示されていませんが、再発防止策などを策定し、公式ホームページ等で公表しないのでしょうか。
以上